コープさっぽろでは、支払いにクレジットカード等、いくつかの支払い方法から選べるのですが、組合員証の提示でいずれの支払い方法でもポイントを貯めることができます。
コープさっぽろのポイント還元と、それぞれの支払い方法による還元とを総合して、どの支払い方法を選ぶのが一番お得なのか、検証してみたいと思います。
(この記事は、「【CO-OP】コープさっぽろでポイント二重取り!」というタイトルで2019年2月18日に公開した記事をもとに修正・加筆したものです。)
コープさっぽろ とは
「コープさっぽろについての説明は不要」という方は、ここは飛ばして次に進んでいただいて結構です。
ただし、コープさっぽろを含む「生協」は、他のスーパーとは違った特徴もありますので、いちおう確認しておきたいと思います。
全国各地に生協(生活協同組合)がありますが、それぞれが独立した法人として運営されています。(→生協の組織運営:日本生活協同組合連合会)
「コープさっぽろ」は、正しくは「生活協同組合コープさっぽろ」。北海道全域に店舗を展開する生協です。
北海道ではかつて、地域ごとに、道央市民生協、釧路市民生協、旭川市民生協、小樽市民生協など、店舗をもつ生協がいくつも存在しましたが、多くが破産、解散。存続したものをコープさっぽろが次々に統合、2007年3月までに生協全道統一を完了しました。(→道内スーパーグループと勢力:北海道ファンマガジン)
生協は組合員のお店
生活協同組合なので、出資金を納入して組合員になることが利用の前提となります。
出資金は1,000円から。うちはたしか5,000円くらい出資したはず。出資金は脱退の申し出をすれば返してもらうことができます。あるいは、減資という手続きで一部を払い戻してもらうこともできます。
ポイントカードじゃなくて組合員証
コープさっぽろに加入すると組合員証が発行されます。この組合員証がポイントカードの役割も持っています。
ポイントを貯めるには
ポイントを貯めるには出資金を納入して組合に加入する必要がある。
「ポイントカードの発行に1,000円かかるの!?」と勘違いされる方がいるみたいですが、ポイントカードの発行じゃないんですね。
ちなみに一人が加入すれば、同居する家族は家族用の組合員証を無料で発行してもらうことができます。
ちょこっとカード(電子マネーちょこっと付組合員証)
2017年4月から電子マネー「ちょこっとカード」に組合員証が統合され、この「ちょこっとカード」が組合員証を兼ねています。
「ちょこっと」はあらかじめチャージして支払いに使用できる電子マネー。
レジで、「お支払いはちょこっとですか?」とかきかれる。慣れないと変な感じ。結構な額を支払っても「ちょこっと」。
「ちょこっと」のチャージは、店舗備え付けの端末「ナビタン」で、現金でチャージする方法や、貯まったコープさっぽろのポイントでチャージする方法がある。
この「ちょこっと」については、あとから詳しく整理します。
レインボーカード(旧組合員証)
現在は発行されていません。
2017年4月から新規に発行される組合員証が「ちょこっとカード」になってから、サービスカウンターで、旧組合員証からちょこっとカードへの切り替えを受け付けている。
手数料等はかかりません。
旧組合員証のままにしておくメリットは何にもないので、切り替えを申し込みましょう。
切り替えの申し込みから発行まで(新規加入の場合も)3週間ほどかかるので、それまでの間、仮の組合員証が発行されて、これを提示すればポイントを貯めることができます。
cloverトドック(クレジット機能付組合員証)
クレジットカード機能を持つ組合員証が、北洋銀行との提携カード「cloverトドック」。
現在、新規入会する場合は「cloverトドック一体ちょこっとカード」になっていて、発行済も順次切り替えが進んでいるとのことです。
このカードはクレジット払いが出来る他、電子マネー「ちょこっと」での支払いも出来るようになってます。
組合員証を兼ねていますから、現金などの他の支払い手段のときにもこれを提示してコープさっぽろのポイントを貯めることができます。
初年度年会費無料。2年目以降、前年に利用があれば無料。
詳しくはこのあと整理します。
コープさっぽろのポイント
さて、コープさっぽろのポイントについてですが、このポイントには「○○ポイント」みたいな名前は特についていないようなので、便宜上「コープさっぽろポイント」としておきます。
コープさっぽろポイント単価
まず、ポイントの単価を知っておきたいわけですが、そのためにはポイントの使いみちにはどんなものがあるか確認する必要があります。
現在の組合員証である「ちょこっとカード」ではカード発行時にオートチャージ機能が有効になっていて、貯まったポイントは自動的に電子マネー「ちょこっと」にチャージされます。
旧組合員証の場合は電子マネー「ちょこっと」の機能がありませんから、この後述べる「ちょこっと」へのチャージ以外の使いみちから選びます。
また、「ちょこっとカード」でもオートチャージ機能を無効にしてポイントの使いみちを選ぶこともできるようになっていて、オートチャージ機能を無効にしたいときは店舗のカウンターで申し込みます。
ポイントの使いみち
- ちょこっとへオートチャージ
- 500ポイント貯まると自動的に「ちょこっと」に500円分のチャージ。
(ちょこっとカードの初期設定がこれ。不要の場合はサービスカウンターで申し込む)
- 500ポイント貯まると自動的に「ちょこっと」に500円分のチャージ。
- ナビタンでちょこっとへチャージ
- ナビタンで500ポイント単位で500円分のチャージ。
- ナビタンで500円割引券を発券
- ナビタンで500ポイント単位で、「500円割引券」を発券。
- ナビタンで出資金への増資
- ナビタンで500ポイント単位で500円分の増資。
- 宅配システムトドックで使う
- 宅配システムトドックを利用している場合、お買い物や指定商品の交換や、出資金へ振替に利用。
ということで、コープさっぽろのポイントは、わかりやすい1ポイント1円相当!
コープさっぽろポイント単価
1ポイント=1円
それ以上でもそれ以下でもありません。
コープさっぽろポイントの付与ルール
まずは基本のポイント付与ルールについて。
基本のポイント付与ルール
税抜本体 330円ごとに1ポイント
※自治体指定ゴミ袋、たばこ、金券類など対象外があります。
税抜き金額であることに留意しておく必要がありそうです。
ポイントサービスを実施している他の小売店は、私の利用している範囲では税込金額に対してポイントを計算するところがほとんどです。
税込なのか税抜きなのかを考慮しないと正しく比べられないですよね。10%(軽減税率8%)は大きいですからね。
それから、商品の中には、特別にポイントが貯まる「おすすめポイント品」になっているものがあって、売り場の表示でそれとわかるのですが、この「おすすめポイント品」は、ポイント付与ルールの対象合計金額からは除外されます。
コープさっぽろポイント還元率
ポイント単価と付与ルールから還元率が求められますね。
特別なポイントサービスの場合は後で検証するとして、まず基本の付与ルールでの還元率を見ていきます。
税抜本体330円ごとに1ポイントということなので、10%税込では363円以上、8%税込では356円以上ということになります。
自治体指定ゴミ袋など、ポイントの対象にならないものもありますが、ここでは会計の全てがポイントの対象になるものとして考えることにします。
10%税込 363円で1ポイント(1円相当)
1 ÷ 363 = 0.00275...→ 0.28%
8%税込 356円で1ポイント(1円相当)
1 ÷ 356 = 0.00280...→ 0.28%
ただし、端数は切り捨てられてしまいますから取りこぼされる分を考慮に入れると実際の還元率はもっと低くなる場合があるでしょう。
1,000円以上の買い物の場合だと、本体1,319円のとき付与ポイントが3ポイントでいちばん還元率が低くなって0.2%になります。
実際の還元率は0.25%くらいというところでしょうか(1会計1,000円以上の場合)。
基本の還元率
0.21〜0.28%
1会計毎・本体1,000円以上の場合
「実際の還元率」ってどういうこと?については下の記事で書きました。
-
ポイント還元率の落とし穴 !! 正しく還元率をくらべよう!それ同じじゃないです!
クレジットカードのポイント還元率について、えっ、それ違うんじゃないの? という記事を見かけたので引用してみましょう。 ポイント還元率の表記の仕方は、クレジットカードによって ...
続きを見る
特別なポイントサービス
ポイントサービスデー
「1・2・3コープデー」の毎月1日〜3日と、ほか週に何回か、ポイント10倍サービスを実施。
1回の会計で税抜本体1,000円以上でポイントが10倍。ただし、自治体指定ゴミ袋、たばこ、金券類など対象外があります。
10倍の還元率
2.07〜2.81%
1会計毎・本体1,000円以上の場合
※自治体指定ゴミ袋、たばこ、金券類など対象外があります。
公式サイトの情報を見ると、5倍デーもあるようなんですが、今月はすべて10倍。5倍はなくなったのかもしれません。
ポイントステージ
1年間のお買い物合計金額に応じて5つのステージを設け、ポイント還元などのおトクな特典が用意されています。
たとえば、年間合計税抜60万円以上利用すると、1ヶ月に1回200ポイントと3ヶ月に1回300ポイントの還元があります。
詳しくは公式サイトで→コープさっぽろ:ポイントステージについて
ゴーゴーコープデーとちびっこコープデー
ポイントについてではありませんが、ゴーゴーコープデーは毎週木曜日、事前登録済みのシニアシールが貼られた組合員証の提示で5%OFF。
対象年齢は55歳から。
私、対象年齢に達してしまっています。嬉しいような悲しいような (^_^;)。
ちびっこコープデーの方は毎週火曜日 中学3年生までのお子様または20歳までの障がいのあるお子様をもつ組合員対象で5%OFF。こちらも事前登録が必要です。
どちらも押さえておいたほうが良いのは、5%OFFには一部対象外商品があること。自分がよく買う商品が対象かどうか確認しておいた方がイイです。
ちなみに、アルコール飲料は対象外です。なので、アルコール飲料が占める割合が多いウチとしてはちょっと残念。
選べる支払い方法
コープさっぽろで選べる支払い方法は次の通りとなっています。
コープさっぽろで選べる支払い方法
- 現金
- 「cloverトドック」のクレジット
- 電子マネー「ちょこっと」
- クレジットカード
- プリペイドカード
- デビットカード
- PayPay
- メルペイ
- 楽天ペイ
- d払い
- LINE Pay
- au PAY
いずれの方法でも組合員証を提示すればコープさっぽろポイントが貯まります。
ということは、コープさっぽろポイントと、持っているクレジットカード等のポイントとの二重取りで最もお得になる支払い方法を選びたいところです。
まず、コープさっぽろが用意している2つの支払い方法「cloverトドック」と電子マネー「ちょこっと」のメリットはどんなものかを確認しておきたいと思います。
「cloverトドック」のクレジット
先に結論を述べてしまうと、「cloverトドック」のクレジットで支払うメリットはほぼありません。ここは飛ばして次へ進んでもらって結構です。
クレジットカードの利用で貯まるポイントは、JCBの「Oki Dokiポイント」なのですが、コープさっぽろでクレジット払いにした場合、このOki Dokiポイントはつきません。コープさっぽろポイントのみです。
注意ポイント
cloverトドックでは、クレジットのポイントとコープさっぽろのポイントの二重取りはできない。
Oki Doki ポイントとコープさっぽろポイントの二重取りはできないのです。
あくまでも、Oki Dokiポイントはコープさっぽろ以外でのクレジットの利用で貯まるポイントになります。
コープさっぽろでの利用ではこのポイントは貯まらないんですが、一応還元率を確認しておきます。
貯まったポイントの使い道はいくつかありますが、コープさっぽろポイントに交換する場合は200ポイント以上、100ポイント単位、100ポイントにつき500円相当のポイントに交換。
したがってポイント単価は5円になります。
ポイント付与のルールは、1ヶ月の利用額の1,000円ごとに1ポイント(5円相当)。
ということで...
Oki Dokiポイント還元率
0.5 %
1ヶ月の利用合計額に対して算出
ただしコープさっぽろでの利用は対象外
残念ながら、特別メリットがあるとはいえません。
コープさっぽろでの利用でOki Dokiポイントがつかないというのが、不思議というか...
他のクレジットカードで支払った場合はそのカードのポイントがついてなおかつコープさっぽろポイントがつくわけですから、逆にこのカードのクレジットをコープさっぽろで使うメリットはないではありませんか。
電子マネー「ちょこっと」
電子マネー「ちょこっと」を利用するメリットは3つ。
電子マネー「ちょこっと」のメリット
- 常にポイント+1倍
- チャージデーにチャージでポイントプレゼント
- 月に数回ちょこっとの支払いで5%OFF
常にポイント+1倍
常にポイント、プラス1倍ということは、通常税抜330円で1ポイントのところ、2ポイント。10倍サービスデーなら11ポイントつくということです。
♪ポイント2倍、11倍も、コープさっぽろちょこっとカード〜
という北海道内で絶賛放映中のCMソングはそのことを歌っているのです。↓
ちょこっと利用時還元率
通常ポイント2倍
0.42〜0.56%
ポイントサービスデー11倍
2.27〜3.09%
いずれも「ちょこっと」で1,000円以上支払いの場合
大きなメリットのようにPRされていますが、増えた分の還元率は上述の通り最大で0.28%なわけですから、他の支払い手段の還元率が、たとえば1%ならそちらで支払った方がお得ということになります。
チャージデーにチャージでポイントプレゼント
「ちょこっとカードチャージデー」が毎週火曜日実施中です。(時期によっては火曜日以外にも実施されます。最新情報でお確かめください)
ちょこっとカードにチャージした10,000円以上のレシートをサービスカウンターに持っていくと10,000円ごとに50ポイント付与してくれます。
50÷10,000=0.005 ですから...
ちょこっとカードチャージデー
0.5 %
1回のチャージ10,000円ごとに50ポイントプレゼント
ということは必ず火曜日に10,000円単位でチャージすると決めていれば、「ちょこっと」での支払いは+0.5%還元ということになりますね。
ちょこっと+0.5%
通常ポイント2倍 +0.5%
0.92〜1.06%
ポイントサービスデー11倍 +0.5%
2.77〜3.59%
いずれも「ちょこっとチャージデー」にチャージした「ちょこっと」で1,000円以上支払いの場合
それでも、そのほかの支払い手段の場合に付くポイントとの差は、0.71〜0.78%ですから、ほかの支払い手段の方が還元率が高いかもしれません。
月に数回ちょこっとカードで5%OFF
ちょこっとカード税込利用額の5%をレジにて割引きというサービスが、だいたい週1回以上の頻度で実施されています。
5%引きは大きいです。ただし、ゴーゴーコープデーやちびっこコープデーの5%OFFと同様、一部対象外商品があります。自分がよく買う商品が対象かどうか確認しておいた方がイイです。
やっぱり、アルコール飲料は対象外です。
お得な支払い方法は?
どの支払い方法でもコープさっぽろポイントはつきます。
ただ、電子マネー「ちょこっと」で支払った場合だけプラス1倍ポイントががつくのですが、プラス1倍分のポイント還元率は最大0.28%程度に過ぎません。
「ちょこっと」へのチャージは必ず「ちょこっとチャージデー」にと決めているのであれば、さらに0.5%が還元されていることになりますが、それを合わせて考えても「ちょこっと」で支払った場合と他の支払い手段での場合との還元率の差は0.71〜0.78%です。
ほかに持っているクレジットカード等の支払い手段の還元率の値を確認してみて、この差の値よりも大きければそちらでお支払いするのがお勧めです。cloverトドックはダメですよ。cloverトドックはクレジットのポイントつきませんから。
もちろん、コープさっぽろポイントをもらうために組合員証も提示するのを忘れないでください。
「ちょこっと」の使いどきは「ちょこっとカードで5%OFF!」のときです。
5%オフは大きいですからね。ほかの支払い方法の還元率が5%を超えないなら「ちょこっと」を使いましょう。
ただし、割引対象外のものもありますから、よく確認して利用することをお勧めします。
さいごに
コープさっぽろとしては「ちょこっと」を使って欲しいというのが本音でしょう。
生協はその仕組み上、利用者は出資して加入した組合員で、いわば経営に参画している立場ですから、経営上プラスになるように行動すべきなのかもしれません。
とはいっても、一消費者であることには変わりがないわけで、利用できる以上、お得な方法を選択するのが当然じゃないでしょうか。
また、クレジットカードだとポイントがつかないと思っていたときは、どちらかというとポイントがつく方の店を選んでいて、ポイントがつくとわかってからは積極的にコープさっぽろを使おうと思うようになったので、むしろ売り上げの向上にも貢献しているんじゃないかとも思います。
それから、「特別なポイントサービス」のところで説明した「ポイントステージ」の決定は利用金額で決まりますから、支払いの手段は問いません。
得する手段でどんどん利用しましょう。
以上どなたかのお役に立てば。