プロローグ
土曜日の休日は家の近くでのんびりすることに。
人気のお菓子屋さん「べんべや」の本店に出かけました。札幌のデパ地下などにも出店している人気店ですが、本店は手稲区の星置(ほしおき)にあるんです。
ちなみに手稲区というのは札幌市の最西端の行政区です。
べんべや本店にはカフェスペースが併設されていまして、一面ガラス張りの窓側には2人がけのテーブルが3つ。特に天気の良い日は心地よくていつも満席です。この日はたまたまちょうど食事時だったためか(食事メニューはないんです)空いていました。
書棚にドライブの計画に良さそうな「poroco(ポロコ)」を発見。
道外のみなさん。北海道旅行の計画を立てるならporocoを見ておくといいかも。
道外で売ってないですか。取り寄せまたは電子書籍が買えるみたいです。書籍と電子書籍のハイブリッド書店【honto】
ぱらぱらとページをめくりながらゆったりケーキセットを楽しんで、いつか機会があったら行こうと思うところをいくつかiPhoneのGoogleマップに保存しておきました。
天気が良いのでドライブへ!
さて、日曜日の朝。天気が1日良さそうなので前日チェックしたところを目指してニセコ方面へドライブすることに。
札幌市内からはニセコ方面へは1時間半から2時間のドライブです。
朝里から毛無山を越えてメープル街道を通っていくことにします。
SOMOZA(そもざ)
Googleマップの導きに従ってこなければ見落としそうな小さな案内表示から脇道を入ってたどり着きました。
初めて来るとこんなところに本当にあるのか?という場所ですが、カトラリーのアイコンとOPENのサインが出ているので間違いなさそうです。
なにやら期待が高まると同時に近寄りがたさをも感じさせるような凛とした佇まい。
伝統家屋とモダン建築が融合したような建物です。
細部を見るとなお一層そのユニークさに気づきます。
入っていいのかなあと、ちょっと躊躇するようなエントランスでしたが、ちょうど中からスタッフが招き入れてくれました。
とても気さくに話してくれるスタッフさんで、人見知りのひともリラックスできそうです。
ここ、SOMOZA(そもざ)は、イギリス出身のShouya Grigg(ショウヤ・グリッグ)さんが手がけたカフェ・ギャラリー。手作りの工芸品なども展示販売しています。
Shouya Griggさんは25年前に来道以来、北海道に魅せられ、現在はニセコ・エリアに暮らし、写真家・クリエイティブディレクターとして活動しているとのこと。
建物は栃木にあった古民家を移築・リノベーションしたものだということです。
3層になっていて、地階はギャラリースペース。展示されているのは道内の美術家の作品を中心に、油絵のタブローや人体彫刻から、現代アートのオブジェや工芸品までとさまざまですが、そのセレクトにはShouya Griggさんの美意識が貫かれているように感じられました。写真を和紙にプリントしたというShouya Griggさんの作品も見ることができます。
他にも多くのコレクションがあるということで展示品は入れ替わるそう。
2階(屋根裏)には実際に利用することができる茶室が備わっています。ですが、その茶室と他のスペースを隔てるのはモダンな意匠のパンチングメタル。
イギリス出身ということなので、一瞬、私の好きなナイジェル・ホールが手がけたか?と思いましたがそうではないようです。イイですね。こういうの好きです。
一部、吹き抜けになっていて、いや、むしろ床があるのが一部になっていて、むき出しになった見事な梁を通して1階が見下ろせます。
天窓の下の一組の席のすぐ横も1階を見下ろせます。ここにもパンチングメタルの意匠が。
ダイニングスペースには巨大な丸テーブルが。農機具として利用されていたものをリプロダクトしたものだそう。見事。
巨大すぎるため、建物の建築中に搬入したとか。
ランチにはちょっと早かったので、ケーキセットをいただいてみました。
ケーキの盛り合わせ。これもまた絵画を思わせる見事な盛り付け。
ランチについても説明していただきました。コースになっていてどれも期待を裏切らなそうなメニュー。いつもは予約必至とのことでしたがこの日は空きがあるとのこと。
思わず、ランチもお願いしちゃおうかと思いましたが、さすがにケーキセットの後なので、次回を楽しみにすることにしました。
さて、建物を改めて外から観察してみましょう。なるほど、小川を見下ろす起伏のある傾斜がちの立地で、現代の工法で基礎および地階層を築き、その上に移築した古民家を再建しているのでしょう(建築が専門ではないので間違っていたらごめんなさい)。
古民家と現代の工法・手法の融合。そういうのって古いものの良さが目減りしたりしないかなあと思うのですが全くそんなことはなく、周囲の景観も含め、研ぎ澄まされた美意識が隅々まで行き届いた見事な空間に再構築されているように感じました。
良い展覧会を2つ3つ観たような充実を感じて次の目的地へ向かいます。
J'ai La Patate(ジェラパタット)
さて、季節はまさに紅葉のピークなのですが、今年は天候のためかあまり色づきが良くありません。紅葉の鑑賞もそこそこにランチへ向かいます。
北海道倶知安町のフランス料理をベースとしたレストラン、"J'ai La Patate(ジェラパタット)"。
Patateとはジャガイモのことで、「J'ai La Patate」で直訳すると「私はジャガイモを持っている」なんですが、元気がある時に使うフランスの言葉なんだそう。
倶知安町はジャガイモの名産地だから。しゃれたネーミングですね。
実際、一皿目のジャガイモ料理が、飛び抜けて美味しかった。外カリッと、中がほっくり。
メインの料理は、私がビーフ、連れがポークをいただきましたが、これまたどちらも非の打ち所がない料理でした。
スタッフの対応もとても丁寧で、気持ちよく、そして美味しくランチを楽しめました。
ここもまた来たい。
帰路へ
今日はもう満足です。
あとは、「道の駅ニセコビュープラザ」で直販野菜を仕入れ、ちょっと真狩村まで寄り道し、「湧水の里 真狩豆腐工房」で豆腐を買って帰ります。
「湧水の里 真狩豆腐工房」の豆腐はうまいです。
豆腐って美味しいと言われているものでも、正直、普通の豆腐とそんなに違うかなあと思うのが多いです(個人の感想です)が、ここのは一口食べればわかるうまいやつです。
訪問日2018年10月14日(日)