もしもあのとき…
あのときこうしておけば…の話は言っても仕方ないこと。
それはわかってます。わかってますよ。わかってはいるのですが、あ〜あのときこうしておけばよかったのに!と、嘆かずにいられないことがダブルであったわけでして。
一つはまえにもここで取り上げました。切手のコレクションですね。
-
切手のコレクションをどうするか
売却することにした実家の家財整理の一環です。 下の写真は切手帳。切手を保存・コレクションしておくためのファイルです。いまでは見たことない人も多いでしょう。 か ...
続きを見る
1970年代におこった切手ブームで、その当時は切手を買っておいておけば、のちのち額面以上の価値になると信じられていたのです。実益を兼ねた趣味として、多くの人々が記念切手の発売日に郵便局に並んだものです。
その例に漏れずウチでも結構長い間せっせと買い集めていました。
ところがどうですか?!いま現在、高額買取をうたう買取業者に持ち込んだって、シートで良くて7掛け、バラだと5掛けが上限だと言います。
切手ブームを知らない若い人には説明が必要かもしれませんが、シートっていうのは複数枚の切手が一枚に繋がった切り離されていない状態のこと(それは分かるか?)で、シートのまま大事にとってあっても額面の7割の額でしか買い取らないと。切り離された一枚一枚の状態がバラでそれだと5割だと。
いやどういうことだよ!価値が上がるんじゃなかったのかよ!
切手としてそのまま使う方がマシということになります。
ところが考えてみてください。郵便料金がどれだけ値上がりしてるか。私の記憶にある最初のハガキ料金は7円でした。現在は63円。ちょうど9倍。つまり9分の1の価値しかないんです。それが今年2024年、さらに値上がりするらしいじゃないですか。ハガキは85円だそうですよ。もう10分の1以下ですね。
もう一つは逆に価値が爆上がりした話。
オモチャの数々です。
私の場合でかかわってくるのは1970年台のオモチャ。
ウチは転勤族で荷物を増やしたくなかったので、引っ越しのたび近所の子にあげたり、捨ててしまったり。ほとんど残ってないんですね。それでも特に気に入っていたもの、思い出のあるものなどのほんのいくつかは取ってあって、大事に仕舞い込んであったんです。
こちらは別に価値が上がることを期待したりしていたわけじゃなかったんですけど。
いつまでも大事に仕舞い込んでいても仕方ないので売ることにしました。
メルカリで。
出品するとたちまち売れました。
たとえばこれ。
変身サイボーグ「変身セット」
(変身サイボーグをご存知ない方は→変身サイボーグで検索)
20,000円でお買い上げいただけました。
手数料と送料、梱包資材がかかるので手取りは17,000円ほど。
あまり状態が良くなくてもこのお値段です。
状態が良ければもっと高額でもすぐに買い手がつきそうです。
この商品、当時の価格450円ですよ。 17,000÷450=約37倍。
当時の450円は今の物価でいくらくらいに相当するのかですが、たまたま「昔のお金の価値は現在でどのくらい?というギモンを解決してみよう!」というWebページがあって1972年(まさに変身サイボーグ発売年)と2022年を比べていました。
消費者物価指数では当時の100円は今の300円に相当するそうです。
ということは当時の450円は現在の1350円くらいということです。その1350円と17,000円を比べても12倍強ですね。
はあ…
誰もこんなことになると思ってなかったから、みんな処分してしまって稀少だから価値が上がってるわけで、逆に切手の方はみんながみんなブームに乗っかった結果大量に出回ってるからそうなってるわけで。
なるべくしてこうなってんですけどね。
こういう現象って経済用語かなんかで名前ついてるのかな。誰か知ってたら教えて欲しい。
ただし、稀少だからといって必ずしも価値があるわけじゃなくて、欲しがる人がいるかどうかだし。そこは難しいところですよね。
だけど悔しいじゃないですか。
いや、ほんと悔しい。
もし50年前の自分とまわりの大人たちに言ってやれるとしたら言ってやりたいですよ。
切手なんか買うな。オモチャは大事にとっておけ。
とね。