ミャンマーにいってきた。
世界三大仏教遺跡と称されるバガン遺跡群をはじめとした数々の遺跡を擁するミャンマーは、遺跡好きなら一度は訪れておきたい国だ。
初めて行く国はまずは至れり尽くせりのツアーにしておくのが吉。
ただしお手頃プライスの安いツアーを選ぶ(はじめから高額ツアーを選ぶ余裕はないけど)。
お手頃現地係員付きツアーをおすすめ
お手頃プライスのツアーでも、東南アジアだとまずだいたいは個別に(グループではなく)現地係員(ガイド)・運転手がつく。むしろお値段高めのツアーで添乗員同行だと、グループ行動だし、そもそも添乗員は日本人。
現地係員の方が、現地の生の声を聞くことができるし、個別の対応だからちょっとした融通もきく。現地の事情にも通じているだろうから何かと心強い。
東南アジア最後の秘境
ついこのあいだまで軍事政権で鎖国同然。東部シャン州のラオス・タイとの国境一帯は黄金の三角地帯と呼ばれ麻薬の密造地帯として有名だし、 2007年には反政府デモを取材中の日本人ジャーナリストが射殺される事件があったり、近年ではバングラディシュへの難民流出問題など、なにかとネガティブな話題が多い。
特に、難民流出に係る問題に対する国際世論は厳しく、欧米からの観光客が伸び悩んでいるのはそれが一因と、現地係員もこぼしていた。
さらに6月〜9月は雨季でローシーズンということもあってか、観光地なのにどこも外国人は少ない印象だった。
なかでも、今回の目的の一つであったカックー遺跡は、観光客が誰一人おらず、貸切状態。
インレー湖畔で宿泊したリゾートホテルも宿泊客は我々だけ。
しかし、多くが信心深い仏教徒であることからくるのか、人々は穏やかでフレンドリーな印象だったし、治安は大変良いらしい。
また、雨季とはいえ幸い我々は困るほどの雨に降られることもなかった。
今回のルートは、まずヤンゴン(map:1)から入国して、バガン(2)、ピンダヤ(3)およびカックー遺跡(5)を含むインレー湖(4)周辺、再びヤンゴンへ。という駆け足の日程。
今回は短い日程でほんの一部を観光しただけであったが他にももっと見てみたいと思わせる見どころが多く、機会があったらまたゆっくり訪れてみたい。
以下、今回訪れた中で、特に印象に残ったハイライトをご紹介しよう。
ハイライト紹介
バガン遺跡群
バガン遺跡群は世界三大仏教遺跡の一つに数えられる。
2000を超える仏塔寺院群があるという。見渡す限りあちらこちらにある仏塔が必ず目に入る。その数に圧倒される。
「遺跡」と呼ばれているが、過去の遺物ではなく、多くが現在もなお熱心にお参りする人が絶えない信仰の対象として機能している。
バガンビューイングタワーからは58mの高さからバガン平原を見渡すことができる。
仏像はどれも金箔が施され美しく祀られている。表情はどこか可愛らしさを感じさせるものが多い。
アーナンダ寺院では見上げる大きさの見事な仏像が東西南北に向いて安置されている。東と西の仏像は200年ほど前に再建されたもの、北と西はオリジナル(ということは寺院造営の1090年頃のものということか)だという。
ピンダヤ洞窟
予備知識なしで行くと、度肝を抜くこと確実なのがピンダヤ洞窟。
町の中心からやや離れた丘陵の中腹に位置し、入り口のゲートから200段の階段を上った上に洞窟があるが、近年整備されたエレベーターでも登ることができる。
洞窟といっても、ただの洞窟ではない。洞窟全体が寺院になっていて、信者が寄進した夥しい数の仏像が安置されている。
上座部仏教の仏教徒であるミャンマーの人たちは、とにかく徳を積むことが大事と考えているので、その修行の一つとして好んで寺院に寄進する。どんどん増えていった結果こうなったということだ。
とにかく圧巻だ。
インレー湖
インレー湖は南北約22km、東西6kmの細長い古代湖。水深が乾季なら2m雨季でも6m程度と浅いため水草が繁茂し浮島を形成している。
周辺にはインター族という少数民族が暮らしていて、水上集落を形成し、水上浮畑による農業や漁業で生計を立てている。
最大の都市ヤンゴン
ヤンゴンは2006年まで首都であった。大都会だ。
ボージョーアウンサン市場の向かいに昨年(2017年)オープンしたというジャンクションシティにも入ってみたが、一流ブランドのショップとか並んでいてどこの国にいるのか忘れるようなショッピングモールであった。
ヤンゴン随一の巨大パゴダがシュエダゴン・パゴダ。
高さ100m(丘の高さを含まない)という巨大パゴダだ。
10月からの観光ビザ免除
ミャンマーへ入国するにはこれまでビザが必要だった。2014年から始まったeVISAでネットでビザ申請ができるようにはなっていて、クレジットカード決済でUS$50必要だった(最近US$56に値上がりしている)。
それが、今年の10月から免除になるとのこと。
10月からの観光ビザ免除、ホテル・観光省が正式発表
ホテル・観光省は、10月1日から日本と韓国に対して観光ビザを免除、中国に対してはアライバルビザで入国を許可すると正式に発表した。7Day Daily紙が7月26日に伝えた。
発表によると、日本と韓国の観光客には2018年10月1日から2019年9月30日までの1年間を試行期間として観光ビザを免除。ヤンゴン、マンダレー、ネピドーの3空港のほか、タイ国境のタチレク、ミャワディ、コータウン、ティーキーの国境ゲートからノービザで入国できることになった。香港、マカオを含む中国の観光客にはヤンゴン、マンダレー、ネピドーの3空港から入国する場合のみ50米ドルを支払いアライバルビザにより出入国ができる。
2018年7月31日 http://myanmarjapon.com
10月からは雨季も終わってベストシーズン。
この時期、旅行を考えているのであればミャンマーを選んでみては。