電子マネー、コード決済、クレジットカード……。現金以外のいわゆるキャッシュレス支払いでは、楽天ポイントやPontaポイント、dポイント、PayPayポイント等々……なんらかのポイント還元があるのが普通です。
なので、支払いは現金のみというところ以外ではキャッシュレス支払いを選択しているという方も多いことでしょう。そしてそういう方々の多くは複数の支払い方法を使い分けているのではないでしょうか。私もその一人。
すると支払いのたびにちょっとした悩みになってくるのが、果たしてここではどの支払い手段がお得なんだろうということ。

というのも、単純に「還元率0.5%」「1.5%還元」という数字だけでは比べられないからなのです。よく調べると、カウント方法に細かい違いがあったりして単純には比べられない。
このモヤモヤを解消するために、支払い方法ごとの「本当の還元額」を計算できるツールを作ってみました。
「還元率」には、少なくとも5つの計算方式がある
いろいろな支払い方法の仕組みを調べてみると、還元率の計算方法は大きく分けて次の5パターンに整理できることが分かりました。
① 定率型(合計金額に対して計算)
クレジットカードでみかけるタイプです。月ごとの利用合計額から還元額が計算される。1回1回の支払い金額に端数があっても1ヶ月の合計で計算されるので少額の支払いでも無駄なく還元されます。
② 定率型(支払いごとに%計算・端数切り捨て)
支払いのたびに「金額 × 還元率」を計算し、ポイント未満の端数を切り捨てるタイプ。
③ 単位型(◯円ごとに◯ポイント)
支払いのたびに「200円(税込)ごとに1ポイント」のように、決まった金額の区切りごとに決まった数のポイントがつくタイプ。SuicaやWAONなど、電子マネー系でよく見かける方式です。
④ 単位型(◯円未満切り捨て・◯%で計算)
支払いのたびに、まず支払い金額を「◯円」未満切り捨て、そのあとで%をかけて端数切り捨てるタイプ。PayPayがこのタイプ。単位額と還元率が同じであれば実質計算結果は上記の③と同じです。
⑤ 単位型(複数の内訳を合算)
支払いのたびに基本の還元率と、プラスして支払い元が残高払いかカード払いか等によって還元率の異なる還元があるタイプ。楽天ペイがこのタイプです。
同じ「1.5%還元」でも、計算方式でこんなに差が出る
言葉で説明してもピンとこないと思うので、同じ「1.5%還元」を謳っていながら計算方法が異なる架空の4つの支払い方法を想定し、実際の支払い金額ごとに何ポイントもらえるか比べてみます。
Ⓐ定率型:合算後1.5%
1ヶ月の支払い合計の1.5%で計算します。
Ⓑ定率型:支払時1.5%
支払いのたびに1.5%を計算し端数は切り捨てます。
Ⓒ単位型:200円ごと1.5%
支払いのたびに200円ごとに1.5%を計算し端数は切り捨てます。
Ⓓ単位型:複数内訳合算0.5%+1%
支払いのたびに複数の内訳を合算、基本200円ごと1ptと、ボーナス分100円ごと1pt(1pt=1円相当)を還元します。
| 支払い金額 | Ⓐ定率型: 合算後1.5% |
Ⓑ定率型: 支払時1.5% |
Ⓒ単位型: 支払時200円ごと1.5% |
Ⓓ単位型: 複数内訳合算0.5%+1% |
|---|---|---|---|---|
| 150円 | ¥2.25 | ¥2 | ¥0 | ¥1 |
| 199円 | ¥2.99 | ¥2 | ¥0 | ¥1 |
| 200円 | ¥3 | ¥3 | ¥3 | ¥3 |
| 300円 | ¥4.5 | ¥4 | ¥3 | ¥4 |
きりのいい200円ちょうどならどれも3ポイントで足並みが揃いますが、150円や199円のような半端な金額になると、同じ「1.5%」でも最大2.99円まで差が出てしまいます。区切りの金額に届いていない買い物では還元が一切つきません。普段のちょっとした買い物ほど、この差の影響を受けやすいわけです。
これを僅かな差に過ぎないと見るか、塵も積もれば山となると見るか…私は大いに気になってしまうのです。

還元率を比較するツール「還元率くらべ帳」を作った
この「計算方法の違い」さえ踏まえてしまえば話は単純なのですが、私には残念ながら頭の中で毎回計算する能力はありません。そこで、自分が使っている支払い方法を登録しておくと、購入金額を入れるだけで「今、実際に一番お得な支払い方法」を教えてくれるツールを作りました。ポイントカードも登録できて合わせたポイントのシミュレーションもできます。
スマートフォンなら下のQRコードからアクセスしていただけます。今ご覧のブラウザで直接開いていただいても構いません。

https://jisuijisan.com/upload/others/reward-rate-ledger.html
登録したデータはブラウザの中に保存されるので、アカウント登録やインストールは不要です。
主な機能は次の3つです。
- 支払い方法の登録:「↓登録した支払い方法へ」ボタンで下へスクロールして(下画像1)、「+追加する」をタップ(下画像2)、名称・種別(電子マネー/コード決済/クレジットカード/ポイントカード)に加えて、上で紹介した5つの計算方式のどれに当てはまるかを選んで登録(下画像3)できます。コンビニなど特定カテゴリだけ還元率が上がる「カテゴリ別ボーナス」も別途登録可能です(下画像4)。
- 比較シミュレーション:購入金額(と、必要ならカテゴリ)(下画像5)を入力すると、登録した支払い方法をそれぞれの計算方式どおりに計算し、実際の還元額が多い順にランキング表示します。一番お得な方法には「一番おトク」のスタンプが付きます。単位型の方法には「あと¥◯◯で+1pt」という、次のポイントまでの目安も表示されます。
- 組み合わせ計算:コード決済とポイントカードを同時に使う、といった併用時の合計還元額(下画像6)も計算できます。
※ 登録した支払い方法のデータは、一時的にしか保持できません。登録が終わったら「書き出す(バックアップ」でファイルに保存して、次回使用する時は「読み込む(復元)」で復元してください。
Webアプリとして登録
スマートフォンでは、共有メニュー(下画像8)から「ホーム画面に追加」(下画像9)を選んで、
「Webアプリとして開く」をオンに(下画像10)しておくとよいです。私はキャッシュレスアプリとまとめておいてます(下画像11)。
※ 上でも書きましたが、登録した支払い方法のデータは、一時的にしか保持できません。登録が終わったら「書き出す(バックアップ」でファイルに保存して、次回使用する時は「読み込む(復元)」で復元してください。
計算方式を知って、還元率の"本当のお得度"が見えるようになった
還元率という数字は、本来「お得さ」を比べるための指標のはずなのに、計算方法の違いという"前提"が揃っていないせいで、単純比較できないものでした。今回、それぞれの計算方式を整理してツールに落とし込んだことで、感覚的な「なんとなくお得そう」から、「この金額ならこれが一番お得」と根拠を持って選べるようになったのが一番の収穫です。
このツールは、Claude(Anthropicの生成AI)とやり取りしながら少しずつ機能を足していく形で作りました。プログラミングの知識がなくても、こうして自分専用の道具を作れてしまうことを生成AIを日常的に触るようになって改めて実感しました。
もし同じように還元率の数字にモヤモヤしている方がいれば、ぜひ自分の支払い方法を当てはめて試してみてください。
どなたかのお役に立てば。










