「ディスクがほとんど一杯です」と警告が出た。
内臓ストレージ(SSD)の空き容量は200GBくらいあったはずなのが、確認してみると10GBをきっている。これじゃもう作業ができない。
いくらなんでも減りすぎだ。
「ディスクがほとんど一杯です」の表示の右にある「管理...」をクリックすると、下画像のような「ストレージの管理」ウィンドウが表示されて、ディスクの空き領域を増やすための操作ができるのだが、記憶に間違いなければ一気に100GB以上空き領域が減ってるのだから、ここでできることで解決できるようには到底思えない。(この画像は解決後のものなのでディスクが一杯になったときの数値とは異なります。念のため。)
筆者の環境
筆者の環境は下記の通り。
- MacBook Pro (Retina, 13-inch, Late 2013)
- OS: MacOS High Sierra 10.13.6
- 内臓ストレージ: SSD 750GB
- USB外付HDD3台うち1台がバックアップ用
外付HDDの1台を、MacBookのフルバックアップに指定している。
バックアップには「Time Machine」ではなく、「Acronis True Image」を使用。
原因と解決策を探る
Appleサポートコミュニティの「ハードディスクの空き容量が極端に少なくなる場合の対処方法」等を参照しながら、ひとつひとつ当てはまりそうな原因を確認。すぐにできる方法から解決を試みる。
- 大きなデータを作成するような作業はしていない。
- ゴミ箱はもちろん空にしてある。
- 容量を圧迫しがちな iPhone、iPadのバックアップは外部HDに指定している。
- Spotlightの再インデックスを試みる。
- セーフモードで起動してみる。
- PRAMのクリア。
- ディスクユーティリティーで修復。
上記について確認・実行してみたが特に変化なし。
使用していないアプリケーションをいくつか削除してみるも、焼け石に水のようだ。
あらためて、「情報を見る」で内臓ストレージの情報を確認してみる。
空き領域が11.27GBで、使用領域は736.93GB。
「このMacについて」の「ストレージ」も確認してみた。
「システム」が596.19GBも占有している。いくらなんでも大きすぎないか。
利用可能な領域(空き領域)が11.2GBなのは「情報を見る」と一致している。
Finderで「Macintosh HD」(内臓ストレージ)のデータを確認してみたところ、全て合計しても700GBを超えているようには見えない。
何かの不可視ファイルが占有しているのだろう。
ターミナルで検証
ターミナルで次のコマンドを入力して確認してみる。
sudo du -sh /*
/Volumes が 5.1Tとなってるが、これは外付HDDだろう。外付HDDを取り外して再度sudo du -sh /*
を入力してみたところ...
外付HDDを取り外したのに、Volumes の容量が大きい(このあとのスクリーンキャプチャ撮り忘れました)。
再びターミナルで次のコマンドを入力。
sudo du -sh /Volumes/*
すると、Volumes の下に、取り外したバックアップ用ディスクと同じ名称の「All_Back_Up」があってしかも容量が大きい!!
Finderの移動メニュー「フォルダへ移動...」で次のディレクトリを入力。
/Volumes/
Volumesディレクトリに、外付のバックアップ用に指定してあるHDDと同じ名称のファイル「All_Back_Up」を発見。
Volumesディレクトリは、通常のFinderの操作では開くことができないが、「フォルダへ移動...」で開くことができる。
内臓や外付のストレージ等があって、一見、ストレージの上位にあるコンピュータのディレクトリと同じように見えるが、コンピュータのディレクトリの方には「リモートディスク」があって、Volumesにはない、等の違いがある。
Volumesで発見したファイル「All_Back_Up」は、コンピュータのディレクトリでは表示されていなかった。
解決
筆者がバックアップに利用している「Acronis True Image」は、バックアップ先に指定している外付HDDがマウントされていない場合、バックアップが失敗となってバックアップは実行されないようになっているのだが、何らかの要因でこのVolumesにファイルを保存してしまったものらしい。
このファイルをゴミ箱へ。ゴミ箱を空にして、どうやら解決。
利用可能領域が一気に回復した。
それでも「書類」の領域に対して「システム」の占める領域が大き過ぎる気がするが、これで使ってみる。
サードパーティ製のソフトの中には、何らかの要因でVolumesにファイルを保存してしまうものがあるようだ。
なぜ「Time Machine」を使わないの?という声が聞こえてきそうだ。
確かにTime MachineはMacの標準装備で、設定も楽だし信頼できるが、バックアップ実行中にMacの動作が重くなるのが難点。しかもバックアップ間隔を指定できないから困る。
その点、「Acronis True Image」はバックアップ間隔を自由に設定できるし、バックアップ中にパフォーマンスが落ちることもなくバックアップは気づかないうちに終わっている。
この記事の標題とは関係ないが参考までに。
以上、どなたかのお役に立てば幸いです。