定年退職後ではありますが私、ここ2年ほどはフルタイムの事務仕事に就いていて、正直なところ最新のテクノロジーの動向を追いかける余裕はありませんでした。ChatGPTを代表とする、いわゆるAIチャットツール呼ばれているものも使ってはいたものの、検索代わりに使う程度のものでした。
そんな私の生活が変わったのは、この4月に事情があって仕事を退職したことがきっかけです。急にできた自由な時間を使って、「AIをもっと高度に使いこなしてみたい」といろいろ調べたり学んだりし始めました。
きっかけは、Instagramで見かけるあの動画
そのなかで目に留まったのが、Instagramでよく見かける、古い銀塩写真に写っている人物が突然動き出す、あの不思議で懐かしい動画です。「これ、自分でも作れるのだろうか?」と気になり、AIに直接尋ねてみたところ、専用のツールがいくつか存在するとのこと。
早速検索して、最初に見つけたのが「DeeVid AI」というサービス。下の画像はiPhoneのSafariで表示した画面。
「無料で始める」とある。タダより怖いものはないとはいいますが、もうやってみるしかないでしょう。
実際に試してみた
フィルムのカメラで撮った昔の写真はスキャンしてAmazon Photosに取り込んであります(Amazon Photosについて書いた記事がこちらにあります→Amazonフォトを導入する前に知っておくといいこと)。
そのなかから、1970年代、まだ小学生だった頃の自分が写っている一枚を選んで使ってみることに。Amazon Photosにアップロードしてあるので一旦iPhoneにダウンロードしておきます。

1973年8月撮影
使い方は拍子抜けするほど簡単。無料とはいえアカウントの登録だけは必要だけど、そのあとは写真をアップロードして、「こう動いてほしい」という指示を日本語で簡単に入力するだけ。
初めてだったので指示したのは「右端の人物が歩き出す」とだけ。右端の人物って写っている自分。
数十秒ほど待って結果が表示された瞬間、思わず声が出ました!
いやマジですかこれ。
ある程度予想していたとはいえ、写真の一瞬が全く違和感なく動き出します。「もしかしてあの瞬間に戻ってビデオ撮ってきたの?」と錯覚してしまうほどの滑らかさ。驚きと懐かしさで胸がいっぱいになりました。後ろの建物の中にも人物が行き交う様子が見えます。芸が細かい!ちなみにBGMとセリフが自動で付きます。
左端が私の母で、真ん中が兄。よく見ると、実物よりも可愛い人物に補正されてる気がしたり(自分も含め)、喋ってるセリフが日本語でなかったりというツッコミどころはあるけれど。(ちなみにセリフを指定したりいろいろカスタマイズできるらしい。)
とにかくはじめてみるのに難しい設定や専門的な操作は一切必要ありません。
ちょっとの間、私がテクノロジーの進歩を追いかけていなかった間に、こんなに進歩してたんですねえええ!!!
こんなに手軽に、しかもこれほど感動できる体験ができるのなら、面白いと思いつつ見てるだけの人もぜひ一度体験してみてほしい!
動物が主役のあんな動画も
インスタグラムといえば、犬や猫といった動物が、まるで人間がするような役割を演じている動画もよく目にしますよね。
ああいうのも簡単に作れてしまいます。
下の画像は、このサイトのプロフィール画像として登場しているパロスくん。この子を使って作ってみましょう。

このサイトのプロフィール画像です
動画テンプレートのカテゴリーのバイラルテンプレートのなかから良さそうなのを探しましょう。
あとは、自分の持っている写真をアップロードして「作成」ボタンをタップするだけです。
テンプレートでは多分ボーダー・コリー犬ですが、それが見事にこのサイトのプロフィール画像の「パロスくん」に置き換わりました!
楽しい。
他にも、動画をアニメ風に変換したり、オリジナルの音楽を作ったり、いろいろできるみたいです。
総評
良かった点
とにかく操作がシンプルなことが最大の魅力です。写真をアップロードし、やってほしい動きを日本語でひとこと入力するだけ。専門知識がなくても、誰でもすぐに使いこなせる設計になっています。動作も軽快で、待たされている感覚はほとんどありませんでした。
軽さ・安定性の面では、特に不満に感じる点はありませんでした。今回使ったブラウザベースのサービスの他にアプリ版もあってそちらも試しましたが、どちらでも、大きなストレスなく使うことができています。
これと同じようなサービスは他にもいくつもあって、2番目に見つけたのでもやってみましたが、そちらはいまいちでした。こっちがもっといいよといった情報をお持ちの方はぜひコメントでお知らせください。
個人的に嬉しかったのは、DeeVid AIが商用利用を認めているという点です。収益化につなげるための素材作りにも十分対応できそうです。
気になった点
写真を動画にする場合、他に複数人が写っている写真で試したのですが、人数が多くなってくると少しコツが必要だと感じました。「右から2番目の人物を動かしたい」といった指示を出しても、意図した人物とは違う人が動いてしまうことがあったり。どのように指示を出せば意図通りに動いてくれるのか、初見ではわかりにくい感じはしました。わかりやすいところに指示文の例がいくつか用意されていると、もっと使いやすくなるのではないかと感じました。
どうやったらもっと思い通りに動かせるんだろうと、のめり込んでしまって、無料で試せる回数を超えてしまい、思わず、有料プランを購入してしまいました。
Liteプランで年払い$120、この日のレートで¥19,949。毎月200クレジット付与される。写真から動画を作成するのに20クレジット必要なのでだいたい一つの動画に¥170くらいかかる計算。これを高いとみるか安いとみるかは使い道と価値観によるでしょうね。
それからプライバシーについては気にしておいたほうが良いかもしれません。例えばアップロードした写真がどう扱われるのか…
顔データの収集および利用
当社はユーザーのプライバシーとデータセキュリティを非常に重視しています。 ユーザーが AI 画像/動画生成機能を利用するために、顔を含む画像を自主的にアップロードした場合、 当アプリはその画像内の顔情報を処理することがあります。
4.1 収集される顔データの種類
- 個人を特定できる生体認証情報(顔特徴点、顔認識 ID 等)は収集・保存しません
- アップロードされた画像は、AI テンプレート適用のため、顔の位置や輪郭検出のみに使用されます
4.2 利用目的
- 顔データは、AI による画像/動画生成のための技術的処理のみに使用されます
- 本人確認、追跡、広告、その他の目的には一切使用されません
4.3 第三者提供
- 顔データを第三者に共有、販売、または開示することはありません
- すべての処理は安全なサーバー環境で行われます
利用者が自発的に公開したりしない限りは、知らぬ間に拡散されたり、データがどこかに共有されたりといったことはないみたいです。とりあえず安心。
DeeVid AI以外の他のサービスでプライバシーポリシーを確認したろころ、中には、広告やサンプルとして利用される可能性もある云々みたいなところもあったのでこの点は要注意です。こういった規約関係は随時アップデートされていつのまにか変わってるということもないとはいえないので、ときどき確認してみることをお勧めします。
まとめ
古い写真をただ眺めるだけでなく、「動かして体験する」という新しい楽しみ方を教えてくれたのがDeeVid AIでした。操作の手軽さと、心を動かされる体験の両方が揃っているサービスだと感じます。
複数人の写真を扱う際の指示の出し方には少しコツが要りますが、それを差し引いても、一度は体験してみる価値のあるサービスだと思います。特に、ご家族の古いアルバムが手元にある方や、AIを使った情報発信・コンテンツ制作に興味がある方には、ぜひ試してみてほしい一本です。
アプリ版はこちら↓
どなたかのお役に立てば。


